危険な場所に向かうジャーナリスト

タリバン支配下のアフガニスタンやイラク戦争など数多くの紛争地帯を取材してきたジャーナリストの山本美香氏が20日、内戦状態にあるシリアのアレッポで銃撃戦に巻き込まれて死亡した。反体制派武装組織「自由シリア軍」に同行しながらの取材中だった。


 ジャーナリストが戦地で犠牲になると、マスコミ各社がこぞって犠牲になった方の人となりを放送する。亡くなられた方の最後の取材内容は二の次となっているような気がしてならない。

今回犠牲となった山本さん以外に、ここ10年の間に犠牲となった日本人ジャーナリストは5人おられ、いずれも日本の新聞社やテレビ局に所属していない方々である。日本のメディアが社員を派遣できないような危険地帯に踏み込んで取材を行ってきたジャーナリストが犠牲になっているからなのだろうか、クローズアップされるのはいつも亡くなられた状況や犠牲になった方のこれまでの経歴である。取材内容については補足程度に放送されているような気がする。コメンテーターも「一日も早く戦争がなくなることを望みます」と意味の無い馬鹿げたコメントをしている者さえいる。

そもそも、亡くなられた方に限らず、危険な地域に踏み込んでいくジャーナリストは強い使命感をもって戦地に赴くものである。そのようなジャーナリストにとって死と隣り合わせになることは宿命と言えるだろう。

犠牲になったという事実は悲しいことであるが、マスコミ各社の使命は亡くなられたジャーナリストの活動とその後の状況を知らせるべきと思う。それがなによりの供養になるのではないかと思えてならない。