中古住宅市場を官民で活性化。

中古住宅市場の活性化に官民が連携して取り組む動きが出てきている。政府は不動産会社などとの共同で、2015年度にも価格や耐震改修の履歴など中古住宅100万件超の情報を集めたデータベースを構築するほか、中古住宅の品質を評価する新基準も作成し価格形成に役だてる。

その他、長期固定金利住宅ローン「フラット35」の金利の優遇、中古住宅に欠陥があった場合に補修費用を払う保険の形成などが市場の拡大に向けて対策を取られてる。

大手金融機関も低利のリフォームローンや東京証券取引所が中古マンション価格を調査・公表に向けて動き出しているとのことだ。

民間銀行は中古住宅のリフォーム工事に必要な資金を低利で融資する新たなサービスを始めた。リフォームと住宅購入資金をまとめて融資することで、年1%未満と従来より3%超も安い金利で貸し出せるようにした。

三井住友信託銀行が9月から始めた低利融資の最優遇金利は変動で年0.775%、借入期間も35年以内だ。従来のローンに比べ金利も大幅に低くなり、ローン期間も拡大している。その他、大手銀行も同様な低利融資を始めている。

空家件数が700万件を超える日本の住宅市場での中古住宅の売買件数は約17万件。

この数字は米国の30分の1以下にとどまっており、今後の少子高齢化の影響で新築住宅販売が伸び悩むことも懸念されるため中古住宅市場のテコ入れが必要となっていた。

日本において中古住宅が売れにくい背景には、資産価値として中古住宅が低く見積もられていることが大きな原因である。

木造の住宅の法定耐用年数は22年。この耐用年数をベースとして金融機関はローン年数を決めている。いくら修繕を繰り返してまだまだ住むことができても、耐用年数をはるかにオーバーした住宅では長期でのローンは組めない。

長期ローンを組めないということは月々の支払い負担が大きくなってしまうので、へたに中古物件を購入するよりも、新築を購入したほうが購入者にとって月々のローン負担が少なくなるのである。

今回の中古市場のテコ入れにおいて、中古基準の明確化やローンを組める期間の基準の緩和は市場拡大に向けて大きな要因となるだろう。

そのほか、今回の対策において注目されるのは中古住宅のデータベースの確立である。

価格の変動や耐震改修履歴のデータ構築は、消費者だけでなく不動産業界にとっても価格査定の面において大きなプラスとなるだろう。また、不動産業界の透明性の拡大にも大いに期待できることからも、このデータベースの確立は急いでもらいたいものである。