団体信用生命保険の注意点

皆さんが住宅を購入される時、ほとんどの場合住宅ローンを利用されるでしょう。その際、万が一のことを考えて団体信用生命保険(以下:団信)に入られることがあると思われますが、団信には覚えておかなければならない大きな注意点があります。それは相続が起きた場合に残された家族に住宅がきちんと相続されるのか?です。

団体信用生命保険(以下:団信)とは住宅ローンの返済途中で死亡、高度障害になった場合に、本人に代わって生命保険会社が住宅ローン残高を支払うというものです。金融機関が、ローンの利用者をまとめて生命保険会社に申し込むもので、掛け金も安く、また加入時年齢による保険料の違いなどもありません。

もし団信に加入していない場合に一家の大黒柱に万が一のことが起こったら、残された家族が住宅ローンを返済し続けなくてはなりません。他の生命保険との兼ね合いもありますが、マイホームに安心して住み続けるために、団信はとても重要なものとなります。

しかし、ここで注意しておかなければならないのは、借金はなくなったとしても住宅を所有することができるのかどうかです。

当然、住んでいる住宅は相続財産となりますが、被相続人の家族構成によっては現在住居を共にする家族に住居の所有権の一部しか移転されない場合もあるのです。

仮に残された資産が住宅以外になく、住宅の相続評価額が3,000万円だったと仮定していくつかのパターンで考えてみましょう。

 

1、家族構成が本人(夫)と妻、子供(一人)の場合

一般的にはこのようなケースが多いの思われますが、もし本人(夫)に万が一があった場合、残された妻、子供の法定相続分は妻が1/2、子供が1/2となります。もし、子供が二人や三人でも家族で居住している住宅の取り合いになる可能性は少ないでしょうから、あまり問題はないと思われます。

2、家族構成が本人(夫)と妻、子供がおらず本人の両親が健在の場合

この場合の妻の法定相続分は2/3、本人(夫)の両親の法定相続分はそれぞれ1/6ずつとなります。ここで仮に妻と本人(夫)の両親との関係が良好でない場合には相続時にもめることが考えられます。もし相続でもめた場合には、ここで相続されるのは住宅なので、現金と違いきちんと分けることはできません。妻が住み続けるには妻の法定相続分の残り1/3を夫の両親に支払う必要になるでしょう。つまり、住宅の評価額が3,000万円だとすると1,000万円を夫の両親に支払わなければなりません。

3、家族構成が本人(夫)と妻、前妻との間に実子(一人)の場合

現在の妻が後妻で、前妻との間に子供が一人いる場合です。この時の妻の法定相続分は1/2、前妻との間の子は1/2となります。この場合にも現在の妻が住宅に住み続けるには前妻との間の子に相続分を支払わなければなりませんので注意が必要です。

 

まとめ

上記で挙げた例は一部に過ぎませんので、実際には様々なパターンがあるでしょう。しかし考えておかなければならないのは、団信というのは残された家族に借金を残さないためであって、あくまでも住宅を残すのではないということです。

仮に相続でもめた場合のことを考えると、購入した住宅が処分(売却)しやすいものなのか?高すぎる金額で購入してはいないか?など、住宅を購入する前に一度よく検討することをお勧めします。

※民法に定める法定相続分は、相続人の間で遺産分割の合意ができなかったときの遺産の取り分であり、必ずこの相続分で遺産の分割をしなければならないわけではありません。

 

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